思い込みは誰にでもあるが、来日していた友人夫妻が関空でチェックイン搭乗手続きで手間取っているのでそばに行くと、係りの女性が私に「明日なんですけど」。彼は搭乗便を一日間違えていた。思い込みのおかげで一日余分大阪で共に過ごす羽目になったが、彼の妻は無言で夫の思い込みを責めもせずゆったり構えていたのには脱帽した▶歳とったのかな?の一言に付け加えて彼は、一日遅かったと言われていたらもっと大変だったよ、とのたまった。マイナス思考など彼の辞書にはない。その人柄は長いつき合いで知り尽くしているがさすがである▶信じて疑わないことは絶対事実を基としているに限る。さもなければそのマイナス報いの代価は大きい。信仰の対象が信じるに足るものであるかどうかを調べている記述が使徒行伝にある。「ここのユダヤ人は…非常に熱心にみことばを聞き、はたしてそのとおりかどうかと毎日聖書を調べた」▶確認作業をしないで、ただ説教者のことばをうのみにして、天国に入れると思い込んでいて、死後神さまから「あなたを知らない」と宣告されたら、それこそ「飛行機」は離陸した後だったとなる。

著者紹介

畠田 秀生
畠田 秀生
聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。