自制ができないのは、こどもと老人と相場が決まった。自分を抑制できないのは子ども。これはよくわかる。しかし老人が、糸が切れた凧のように奔放になるのは自然の成り行きか?頑固おやじ、頑固ばばとなる。▼青年ヨセフは自分の弟を見て、なつかしさに胸が熱くなり、泣きたくなって、急いで奥の部屋に入って行って、そこで泣いた、と創世記にある。場所柄をわきまえるのはリーダーの条件。人前でやがて、彼は顔を洗って出て来た。そして自分を制して、「食事を出せ。」と言いつけた。(創世記43:30,31)キリスト 教会の長老任命に欠かせない徳が自制。指導者の条件のほとんどが克己に類している。老人には頑固者が多いのはなぜか。それは人生途上で自分を制する些細なミスをやり過ごしたからでは?▼ミスターこと長島は、ひとり隠れたところで素振り、畳がぼろぼろになるまでやった。空気を裂くバット音が納得できるまでやめなかった。クリスチャンがひとり隠れたところで、納得いくまで祈らないなら、本番で油注がれた奉仕などできない▼職場、家庭で衝突ばかりする。頑固老人となることなかれと自戒すること多し。

著者紹介

畠田 秀生
畠田 秀生
聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。