一九五九年大学生となった。四年生ゼミにアメリカ史を選んだ。日本でアメリカ史ゼミがあったのは東大と私の大学(京都御所の北に在る)だけだった。教授はアメリカ人オーティス・ケリー氏、助教授は総長の息子大下尚一氏、生徒はたったの五人。第一期生だった。

▼アメリカの大統領は、日本では天皇と首相を兼ねているような地位であると学んだ。日本の天皇に成在するところは、現大統領トランブ氏の言動、品格、人格、諸事象に関する限り比に非ざるはさておき、政治的見解にキリスト教徒を敵視する視点が日本の知的論者に多い。

▼二月一九日産経の正論に名古屋市立大学教授、松本佐保氏が「米キリスト教保守は中国を敵視」と題して、アメリカのプロテスタント牧師、伝道者の名を連ねてトランプ氏の政策は、イスラム、中国を敵視するのは彼らのゆえなりと断じた。

▼イエスを信仰する者たちが世で着実な生活をすること、各時代の指導者に対しての心構えと聖書の真意信仰の真実性を知らずして、ただ表面的に断じるとは。

▼海に囲まれた日本にも今や中国、イスラムが忍び寄る。大和心、魂が崩れ去るのは神道信者の政治的支持だとアメリカの知者が断じるなら、どうする?

 

著者紹介

畠田 秀生
畠田 秀生
聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。