サムサノナツハオロオロアルキは、宮沢賢治「雨にも負けず」の一節だ。東北地方の冷害が及ぼすのをこの一節は深く表している。全国に広がる被害は計り知れない。
▼今年も八月十五日がやってくる。七十四年前、全人口7138万人のうち靖国に眠る軍人213万3915柱の陰に今の私たちがいる。
▼「おかげさまで」のことばが重く感じる毎年の夏が、今年はおかしい。つるしたズボンにカビが生え、キュウリとナスが高騰する。米不足も恐ろしい。
▼引きこもりがもたらす家庭内外への被害、あおり運転の無法、五月二十八日朝、川崎市の小学生児の群れに襲いかかり刺殺し直後自殺。ガソリンに火をつけ一瞬にして京都のアニメ会社員三十四名が亡くなった。参院選で政策が根本から異なのに、票集めのために同調する無節操さ、民は夏の寒さにウロウロする。
▼エレミヤは暑い夏を夢見て言った。もし私が「主のことばを宣べ伝えまい。もう主の名で語るまい」と思いましたが、主のことばは私の心のうちで、骨の中に閉じ込められて燃える火のようになり、私はうちにしまっておくのに疲れて耐えられません、と。
著者紹介

- 聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。
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