世界一長寿の人は日本女性で、娘が大正生まれという。驚くばかりである。この人は1903年生れ、ライト兄弟が世界初の有人飛行に成功、人が空を飛んだ年である。田中かねさんは119歳と4ヶ月。ノアの洪水以後の人の寿命限度年齢が120年。わが国では百歳以上高齢者が8万6500人を超えた。なんと51年連続最多更新中である。百歳人生は夢でない。しかし健康寿命が男性72歳、女性75歳、平均寿命男性81歳なので9年、女性86歳なので12年間が問題だ。さて高齢者の直面課題である死は確実にやってくる。明日か、いや十年後か。準備万端か?断捨離を進める人は多いが、まだまだと高を括る。

▼969歳が最高齢の時代があった。メトシェラで、その人の孫ノアは950歳で死んだ。ノアの大洪水の後、350年生きたという。千年近く生きることができたとしてもやがては死んだ。ここらで一考。いのちは個々のものである。人生も唯一である。双子であっても別々だ。IPS細胞が臓器を作る。脳細胞を作ることができたとしても、その脳ミソに蓄えられた一人の人の知識と知恵、記憶はゼロである。やはり、ただ一つの希望は、個々が蘇る以外にない。

著者紹介

畠田 秀生
畠田 秀生
聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。