首相、大統領、社長は優柔不断では務まらない。腹案があると言って逃げたのが平和と友愛を標榜している鳩山現日本の首相。沖縄普天間基地をめぐる決断で右往左往しているのは嵐に揺れる船にいる乗客としては心もとない。選んだ私たちが間接的にも責任ありと見るのが賢者である▶エマソンは言った「たった一人の賢人がいればよい。そうすれば全員が賢くなる。伝染力というものはかくも急速である。」と。イギリスの詩人マロックは「社会の進化とは、それが単なる生物学的進化と異なり、偉人の意志から生じた無意識の行為の結果として定義してよい。」と肯定的希望を語った▶ある人々にとってマイナスであり、ある人々にとってプラスになることがある。民主主義を神と見る現風潮に対抗する賢人が、今ほど必要とする時代はない。世は混とんとしている。弱肉強食の生存競争ではなく、賢人たち少数が、民を指導、支配、使役しようとする競争によって生み出される姿こそ、安全な港に船を導く指導者の熟練の決断力を生じさせる。乗客は熟練船長によって安全な航海を約束させられる。

著者紹介

畠田 秀生
畠田 秀生
聖書と日本フォーラム会長。聖書日本キリスト教会・登茂山の家の教会牧師。三重県志摩市在住。